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二宮さんの仔鳩料理 (2)

6月のメイン料理である鳩料理が出来ました。

今年は内蔵類の美味しさをダイレクトに味わっていただけるよう
 じっくりと焼く手羽とハーブを詰めた腿
 しっとりと焼く内蔵類の串刺し
 レアに焼く蜂蜜を馴染ませた胸肉、全てを炭火ローストにします!
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ソースは炭火に合うよう、この鳩の軽いフォンと
フレッシュバルサミコのヴァージンオイルのソースです。

昨年より少し大きめの鳩をエトフェ(窒息処理によって体内に血を残すことで
濃い味わいが楽しめます。)にして出荷して頂きます。


ヴェネト州のリストランテで働いているとき、
鳩にはアマローネ(ヴェネト州を代表するフルボディ赤ワイン)
が良く合うと教えてもらいましたが、
今迄、輸入の鳩にはワインが強すぎる気もしていました。
が・・・
この鳩と合わせたとき、その意味がしっかりと解りました。

他にもいくつかのフルボディと試してみましたが。
基本的にはどれも良く合いました。

優しさの中にしっかりとした味と香り。トロっとした食感。
6月末までご用意しております。

是非、沢山の方々に味わってもらいたい食材です。



          *詳細はホームページをご覧ください*

              ランチタイムでは・・・
      木曜ランチも営業を再開し、営業時間も変更しております
          とてもかるいコースもご用意しております
by ryo_horikawa | 2008-05-31 18:38

甘い=美味しい・・・???

静岡掛川の石山農園よりトマトが届きました。
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増田さんが作ったトマトの時と重複しますが、
私にとって必要なトマトは “香りと酸味” であります。

今回のこのトマトもしっかりとトマトの青い香りと
トマトならではの酸味をもっています。

香りはもちろんの事、酸味は料理には欠かせない調味の部分で
フレッシュトマトならではの酸味は、
レモンやヴィネガーではどうしても出せません。

ランチのメニューに登場している
「石山農園の丸トマトの冷製フェデリーニ」です。
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酸味や甘味を加えること無く、トマト本来の味が楽しめます。

ただ甘いだけのトマトが多くなった昨今、
こういうトマトに出会うと感動と共にホッとしてしまう今日この頃です。
by ryo_horikawa | 2008-05-29 13:43

食前のおつまみ

イタリアではレストランへ行く前にバールなどで一杯やってから、
というのが結構一般的で
トリノの街中のBARでは、タイム制でいろいろなおつまみを
午後から夕暮れまで並べているのを良く見かけます。

只今の当店のアペリティーボは
「ニョッコフリット、熊本産馬肉の自家製ラルド添え」です。
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このニョコ、ニョッキの原型的なものでエミリア・ロマーニャ州の郷土食です。

小麦粉にイーストのシンプル生地を油で揚げて、生ハムやサラミと食べます。
スプマンテはもちろん、この地の特産ワイン、ランブルスコなどとも良くあいます。

ラルドは以前季節のメニューに載せていた
熊本産馬肉の脂身を塩漬けにしていたもの。

馬肉の脂は上質で美味。熱々のニョコの上でラルドがトロけます。
by ryo_horikawa | 2008-05-27 17:36

二宮さんの鳩(1)

昨年のこの季節に登場した鳩がとても好評で
私も本当に美味しいと思うこの鳩、
夏の前の最後のコクのある血を感じる赤身肉として
来月是非メニューにのせたい!と思い
先日の定休日に車を走らせ霞ヶ浦のこの鳩の生産者である
二宮さんのところにおじゃましてきました。

お話を伺うと、
フランスからこの飼育鳩を輸入する事や
飼育のノウハウ、初期投資など大変なご苦労があった様です。


早速鳩の飼育小屋を見せて頂くと、沢山の小屋があります。
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このように区画するのは常に雄と雌の数を一定にしておくためだそう。
餌は主にトウモロコシと大豆だそうです。
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さてこの鳩という生き物、実は大変子育て上手で
なんと!ピジョンミルクと呼ばれるミルクを与えます。

母鳩の喉の下あたりで作られるミルクを雛に口づてで与え、
成長してくると、だんだんとその中に餌を混ぜて馴らしていくのだそう。

このピジョンミルクを卒業し、少し大きくなった仔鳩を出荷しているとのこと。
完全に大人になっているかどうかは、足とクチバシの色で見分けるそうです。
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今回は雛も見せて頂きました。
まず生まれたての1日目。
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飼育係の菊池さんが掴むと、さすがにお母さんは羽を広げて怒っていました。
雛を戻す時には羽を一度だけバタンと広げ
『もうっ!やめてよ』と言っていました。そう聞こえた様な。。。


3日目になるとこんなに大きくなります・・・が、
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見た目はやっぱりまだ雛です。
中途半端な大きさで逆にちょっと怖いかも。。。^^



餌の他にミネラルを多く含む石を砕いた様なものも与えたりと
研究を重ねる二宮さんたち。
こいった方たちの努力、パッションが私たちの仕事の
“イタリアでのあの料理ができる!” を支えてくれています。

餌類の価格高騰や親鳥の輸入問題など苦悩が耐えない現状ではありますが、
これからも変わらず頑張っていただきたい!

心からエールを送りながら走る常磐道。
ボンネットを照らす西日が、エネルギッシュな東からの日差しのように感じました。
by ryo_horikawa | 2008-05-23 17:56

本日の仕入れ

厨房に立っているだけで汗ばむ陽気になってきました。

車のエンジンをかける頃には太陽も顔を出すこの季節
早起きは気持ちの良いものです。

今朝の晴れた空の快適なドライブは
休み明けの少し気だるい私の体を一気にリセットしてくれました。


市場に入るとそんなすがすがしさとは裏腹に、働く人々で活気に満ちています。
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今日はホタルイカやノレソレ、アサリ、そして墨イカなどを仕入れました。

その墨入りワタでリゾットを炊き、
生ウニと増田農園のカルチョーフィで前菜を作ります。

「墨イカのワタの焼きリゾット、その身と増田農園のカルチョーフィ、生ウニ添え」
の出来上がりです。
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カルチョーフィは日本語では朝鮮アザミといわれている
コクのある味が特徴の大きな花のつぼみです。
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まわりのガクを取って、
筋が強い中心部から先端を落とし掃除します。
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採れたてでまだ小さく、若目でアクが少なく美味です。

最近、よりお食事を楽しんで頂けるよう前菜の幅を広げています。

お客様がメニューを見てあれこれ悩んで頂けたら・・・
そんな様子を思い浮かべながら市場を後にしました。
by ryo_horikawa | 2008-05-23 00:04

冷製と情熱の間

イタリア料理が世の中に定着した今、
冷製パスタもかなり一般的な存在になりました。

さて、この冷製パスタ
既にご存知の方も多いと思いますが、イタリア郷土料理には存在しません。


ではいつから?

きわめて現代的な料理であります。今から20年位前に
グアルティエーロ・マルケージというイタリア料理の巨匠が
考案したのが始まりのようです。

その後、日本で創作料理に力を入れていた日本人シェフたちが、
次々とヒット作を世にだしました。


ではイタリア人は普段冷製パスタを食べているのでしょうか。

答えはNO です。

冷たいソースに茹でたてのパスタを絡める“アッラ・ケッカ”
という料理は夏場は口にしますが、
冷たいパスタを食べているのは見た事がありません。

イタリアを伝える事を目的に仕事をしているうえで、
『作るべきではない』という考えを私は持っていました。

しかし自店を開き、お客様を見ていると、
時として必要な場合もあるのかも・・・と考えるようになりました。

それはまず、日本の素晴らしい食材を伝えるにあたり、
冷たいパスタが適する場面が出てくるという事。

この場合のパスタより食材を重視した冷製パスタは、
私の方向性としては前菜のカテゴリーに入ります。

もう一つは、厳しい日本の蒸し暑い夏。
これは最近では大きな問題で、食欲の低下からくる栄養不足が考えられます。

当店でのお食事でまずは、少しでも楽しかったり、幸せな気持ちになって
お帰りの扉を閉めて頂きたいという思いから、
ランチの時間では夏の間は冷製パスタをご用意してきました。

今年はイタリアの夏のパスタ、常温の“アッラ・ケッカ” について
もう一度考えていきたいと思っています。
しかし・・・
日頃、さるそば、そうめん、冷やし中華などに慣れ親しんできた日本の人々には
“常温” というのは“中途半端な温度” という解釈になる事が多く、
ハードルは高いです。。。。


繰り返しますが、冷製パスタはイタリア郷土料理にはありません。

実際、郷土料理を伝えるべくしてある当店のプリフィックスコースの選択枠に
冷製パスタはありません。

ディナーで、日本の旬な食材を
私というフィルターを通したイタリア料理で楽しんでいただく
おまかせコースに組み込んでいます。


只今、作っているのは
「生ウニとホワイトアスパラガスの冷製フェデリーニ」です。
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ホワイトアスパラガスととても相性の良いの生うにを
細めのパスタでからめたパスタを使った前菜です。
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うには軽い赤ワインでも合うので三番目の前菜というポジションです。
by ryo_horikawa | 2008-05-12 23:52

塩窯で蒸される古き良きヤンバルの味(3)

アグー仔豚をお皿に盛りつける時
塩梅を見る為に少しだけ毎回味見をするんですが、
この豚、本当に美味しいと素直に思います。

私は肉を焼く時にその個体の性格に合った加熱法を考え、
そしてなるべくストレスを与えないよう低温で加熱します。

塩窯ローストは塩が持つ熱でゆっくりと均等に火が入っていくので
塊のものを焼くにはとても良い調理法です。


最初に軽く肉のまわりを焼き固めます。
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そしてローズマリーと一緒に塩で覆い固めてオーブンへ
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後はオーブンから出したり入れたりで、ゆっくりと火を入れていきます。


写真はスペアリブ。脂を楽しむ部位です。
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沖縄に伝わるこの豚の良い個性を精一杯引き出すのは・・・奥深く楽しい事です。
by ryo_horikawa | 2008-05-05 01:15

蛙 着陸

フランスより蛙が届きます。
もちろん日本の業者さんを通してですが ^^

以前に何度か使った食材で、非常に鮮度の良い物です。(蛙は鮮度が命!)
味は鶏肉に似ていて、臭みなどは全くありません。
女性のお客様にも好評なんですよ。
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12匹くらい串に刺さって氷で覆われて届きます。
ピエモンテで働いていた時と大きさ、味共にかなり近いもので気分はウキウキです。

しかし値段を見ると、現実に引き戻されます。
とにかく高い!

日本で同じ物があれば、もう少し穏やかな価格なのでしょうが、
まだ見つかっていません。出てきたら感動だなぁ。。。

良いものはそれなりの値がはるものです。
その分美味しい料理を作ります!


今回はピエモンテ州のレストラン、フリッポーで
野生のクレソンが採れるこの時期に作っていた一皿を再現します。
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掃除した腿肉で瞬間シチューにし、クレソンのスフォルマート(プリン)を添えます・・・
by ryo_horikawa | 2008-05-04 11:02

5月の肉(2)

「今帰仁(なきじん)アグー仔豚の塩窯ロースト」始まりました。

今回の仔豚、非常に肉質が良いので、
調理では丁寧にゆっくりと適切な火入れをした上で
少し火をしっかりめに入れてあげる、そんな焼き加減を目指します。

イタリアに居た時に強く感じた事ですが、
良い白身の肉は少々火が入りすぎても美味しい、という事。

これには肉の味はもちろんの事、解体時や流通時の温度などからくる、
肉質にも大きなポイントがあると私は思っています。

力のある大地から育った植物を食べる動物の肉
そして地場で消費される自然な姿、
良い肉の食文化が北イタリアにはありました。

最近は日本でも生産者さんたちや、それを探す業者さんの努力などで
素晴らしい肉が入る様になりました。
しかも日本という個性を感じる肉が。

“イタリアのそのままの肉を使いたい” という気持ちもありますが、
肉質や味が良ければそれで十分。
むしろ日本でイタリア料理を作る以上、それが自然な姿な気もします。



少し話はそれましたがこのアグー仔豚、
味を一言で言うなら『マイルド』でしょうか。
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優しく濃い、そして甘いと言った感じで、意外と赤ワインにも合います。
もちろん濃い白やロゼも高相性です。

こういう食材はいつも本当にワクワクします。

やんばるの今帰仁村の方々に感謝です。
by ryo_horikawa | 2008-05-03 07:48

今帰仁アグー仔豚、到来(1)

一昨年に取り扱った
沖縄の今帰仁アグー仔豚を半身で今年も仕入れました。
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沖縄の在来品種であるアグーと
その昔、中国から沖縄に来た白豚系アヨーの交配品種です。

このアグーは生産性の良い西洋品種の陰に隠れ激減していたそうで、
今帰仁村の一部の人たちが育てていた豚を1983年から
少しずつ増やしてきた生粋のアグーで、本州にはほとんど出回っていない豚です。

入荷したこの豚に与えた飼育給与報告書や血統書なども付いてきます。
生産者たちのこだりのこもった食材で 安心して使えます。

ちなみにこの仔豚の名前はサンデー640、
母は白27、祖父はタルー、祖母はちるーです。(笑)

仔豚といっても、一頭30キロくらいの、
味と風味が出てきた大きさで
なんと言っても脂の美味しさが特徴的な豚肉です。
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コレステロールは他の豚の1/4、
旨味成分のグルタミン酸は2.5倍とのこと。
サラッとしていながら旨味たっぷりといったところです。

今回は塩で覆い固め、
その中でハーブと共にゆっくりと蒸し焼きにする
塩窯ローストにします。

できるだけ大きい塊をのほうがしっとりと美味しくローストできるため、
今回はお二人様分からのご用意となります。

今日から5月25日頃まで作る予定です。

本当に美味しい肉なので、是非沢山の方に召し上がって頂きたいと思っております
by ryo_horikawa | 2008-05-02 08:28

祖師ケ谷大蔵     イタリア料理フィオッキホームページ       http://www.fiocchi-web.com/main.html是非ご覧ください


by ryo_horikawa
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