6月のおまかせメニュー (1)

暑い日もありますが、まだ夏は近くに居そうで遠そう
そんな梅雨入り直前を感じさせる曇り空が多いこのごろ
6月に入り、当店のメニューもいろいろと
初夏のスタイルに衣替えです。

とは言っても、まだコースの最後には赤ワインが飲みたいこの季節、
おまかせコースのメイン料理の一皿前の料理は
しっかり味の“鶉のリゾット”をご用意しております。

フランス、ブルターニュ地方から届く鮮度の良い鶉を使います。
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最近は世界の各都市で、日本の新鮮な魚が手に入るそうですが、
ヨーロッパからも、この日本に
ブルターニュ産の驚くほど鮮度が良いものが手に入ります。


こういう鮮度の良い鶉は、良いフォン(スープ)が作れます。

このフォンで腿肉を煮込み
その煮込みで大麦を加えてリゾットを作って行きます。

別のフライパンで胸肉をソテーして、
仕上げにバルサミコ酢とサマートリュを添えて
出来上がりです。
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胸肉は加熱のストレスでパサ着きやすいので
この様に二つの調理法に分け
1つの料理へと完成させて行きます。

では、一言でその完成とは何か・・・

この料理の場合は、私が11年前(かな?)
イタリア、パルマのレストランで食べた
“鶉と大麦のリゾット”がモチーフです。

ホッペタが落ちる程美味しいかったー!・・・
という訳では実は無かったのですが、そのお皿には
当時の私には、とてもイタリアの味がしました。

そして何故かとても印象に残る料理でした。

たぶんそこには “美味しさ” の他に
その一皿に様々な背景やストーリーがあったからなのだと思います。

今回の料理は、その料理がモチーフであり、
同じ質感を目指しつつ、鶉とリゾットという二つの良さを引き出したく
丁寧に組み立てる作業をし、その料理の性格や方向性が
しっかり表現され、結果、 “美味しい” というのが私の中での完成形です。

サマートリュフとの相性も良い料理、
北イタリアの赤ワインが良く合います^^
by ryo_horikawa | 2009-06-06 11:20

祖師ケ谷大蔵     イタリア料理フィオッキホームページ       http://www.fiocchi-web.com/main.html是非ご覧ください


by ryo_horikawa