仕込み、仕込み、仕込み、そしてADESSO nu,7 道具

2010年の締めくくり、お節の仕込みがピークです。


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今年は、伊賀のビーナスが早くから天然酵母パンに着手してくれていたり
右田と、“とう” の息子の佐々木氏の
ツートップ体制で頑張ってくれていたりと
私がこうやってPCのキーボードを
不慣れにカタカタできる程、今のところ順調です。


昨夜は一人調理場で
フォアグラのテリーヌをコンベクションオーブンに入れている間に
今年最後の包丁研ぎをしました。

夜中に一人だったせいか、
二十歳そこそこの小僧だった時に
先輩方に包丁の研ぎ方を教わった頃の事を思い出しました。

あの頃は良く怒られたな〜

でもそれは、僕の中の僕だけのドラマなだけ。
今はスタッフにそれを押し付けようとは思いません。

技術を習得する事は修行であり、厳しいものです。

叱られる事も大事です。

私自身は叱って下さった諸先輩方に感謝しています。

でも最近思う事は、
自分に厳しくある仕事をしてこそ
技術は学べると思っています。
いわゆる、職場は“気付きの場”であるべきだと思うこの頃です。

フィオッキでの指導は
そんなこんなで今に至った私が感じる “今の言葉” と
皆の気付きによって生まれるものでありたいと思っています。

私が小僧だった頃、良く「道具を大切にしろ!」
という声が調理場に響いていました。

今の私の持論はどんなに頑張っても、
最終的に道具が無ければ良い物は作れないと思っています。

我々の仕事は、レシピ通りに1回だけ作る事ではなく、
今日も明日も明後日も、毎日決められた時間内に
同じ質感の物を、常に作り続けなければなりません。

私はいつも、
「これができるかどうかなんだ」
「 凄いレシピは、この時代いくらでも手に入る。
でも、これができるかがレストランのコックの仕事であり、価値なんだ。」
「これには道具無くしてあり得ないんだ。」
とウダウダ言うのが、 “僕の今の言葉” です。


物で言えば道具は、僕ら自分自身を支えてくれる
一番に身近な大切な物です。

こういった大切な事は
プレイヤーが本質的に気付けるように
伝えて行かなければなりません。
(増田農園の治子さんは、実際ご自分で “機械の神様” というのを作り
毎年お供えしているそうです。←そういうのって、なんか格好良い。。。)


私にとっての包丁研ぎは、
ちょっぴりノスタルジーな “心の研ぎ” であるADESSOです。


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by ryo_horikawa | 2010-12-30 11:52

祖師ケ谷大蔵     イタリア料理フィオッキホームページ       http://www.fiocchi-web.com/main.html是非ご覧ください


by ryo_horikawa