復活!天草コース。やっぱり凄いな、この魚たち。
2011年 05月 07日
九州熊本は天草の、旨味の濃い魚介でのフルコースを定番化しました。
フィオッキは秋のジビエなど
どちらかというと肉料理のイメージが濃いかと思うのですが
この時期からはやはり野菜が中心でお魚も多くメニューに載ります。
天草コースはその代表です。
天草は内海と外海があることに加え、
沢山の複雑な海流が存在する特殊な海。
そこで育つ魚介類は本当に美味しい!
そして、赤ワインに合う物が多い。
「魚は白でしょ〜」
「フィオッキのシェフ、あんまりわかってないなぁ〜」
なんて言わないで、是非試して下さい。
今回のメイン料理は “スズキ” です。
実は僕はスズキはあまり好んでは使わない食材。
イタリア料理には高相性の魚です、が、
その個体差が凄く大きいのも、この魚の個性。
これは、その生態系にあり、
幼魚の頃に河川で生息し、成魚も岸近くでも生息し、かなり雑食性であるからです。
(陸からルアーフィッシングで釣れてしまうくらです。)
美味しいものは、刺身に炭焼き、ソテーも旨い!
その反面、仕入れても、磯臭くて賄い行きになった事もしばしばで
(ひどい物は泥臭い)
最近は市場でも仕入れないようにしていました。
がしかし!天草のもは、臭みなんて微塵もなく、
磯臭いのではなく、海藻のような海の濃い味。
(天草の真鯛などもそうです。)
本題に戻って、メイン料理に登場のこのスズキ、
味が濃いので、赤ワインに合う仕立てを作りました。
赤ワインとゴルゴンゾーラチーズのソースです。
またまた、
「え〜フィオッキのシェフ大丈夫?魚の旨味や風味殺しちゃうでしょ〜」
なんて声が聞こえてきそうですが、これがそんなことないんです。
なんと言ってもフィオッキきっての食べるの大好き味覚男の佐々木氏が
「スズキとゴルゴンゾーラが意外と合うんですよ〜」
で、私が、スズキの頭を焼いてスープを取り、赤ワインを煮詰め
秘密のスパイスと隠し液体を(←怪しい物ではありませんよ。)一滴入れて
ソースを正に煮詰めました。
ゴルゴンゾーラチーズはあくまで風味程度にするのがポイントですね。
赤ワインにも合う仕上がりになったと思います。
実際、自分たちでも仕事が終わってから
いろんな赤と合わせました^^
断然合ったのはこのワイン!
サクリサッシ・ロッソ 2004 LE DUE TERRE
ブルネッロも良いかと思いきや、イマイチ。
素朴な造りのバローロは全然違うし
軽い赤は、濃度が合わない。
このワインの持つ、土のフレーバーとスパイス感が
この料理を迎えに来てくれました。
ワインて最高!
イヤッ、天草の魚最高!(←お題に沿って^^)