6月の旬菜コース 前菜編
2015年 06月 04日
鯵のマリネ クスクスのサラダ トマトのコンソメゼリー
カイ作です。三位一体の難しさの一つ、バランス作りに苦労した一品。
というか、コースで僕が大体の食材と調理を使用してしまったので
カイ君、手の内が少なくなってしまい苦労していました。
そんな中、季節感ようアミューズを作り上げてくれました。
石山さんの美味しいトマトをピュレにし、
一晩ゆっくり漉して透明なジュースをとり、ゼラチンで固めました。
旬の鯵と合わせた一品。
最初にキリッとしたドリンクでどうぞ!
〜一皿目の前菜〜
穴子と茄子のロトロ ペペローニのガスパッチョと半白キュウリのグラニータ、
ハーブのサラダ、レモンオイルのパウダーで
天草の美味しい穴子をグリルした茄子と共に巻き巻き。
それをしっかり蒸しあげ冷やし固めたロトロ
(巻いた物という意味のイタリア語)
相性の良い夏野菜と合わせました。
半白キュウリは江戸時代からある品種なだけにアクがあります。
(最近のキュウリはアクがない)
このアクは抜きますが
その青みの少ないくせにワイルドな個性がこの料理によく合います。
ガスパッチョは通常ヴィネガーで仕上げますが
それは少しにしてレモンで締めます。
そしてレモンフレーバーオイルを
マルトセックで軽〜いパウダーにして香りのコクをプラスしました。
〜二皿目の前菜〜
秋田県大仙市産、清流育ちの岩魚の温前菜
渓流の水辺のイメージ
もとスタッフの秋田のリストランテ・ジュエーメ佐々木シェフから教えてもらった
美味しい岩魚を用いたちょっとアイテム多めの前菜です。
主役は二品。
岩魚のパテを花ズッキーニに詰め蒸したもの。
もう一つは、フィレを網脂で巻いてソテーしたもの。
この二つはお客様からご好評いただいていた料理でして
今回はそれをもう一ひねりしてみました。
網脂で巻いたフィレは、岩魚なので身は薄め。
ですので2カット使用しまして身と身をくっつけるようにして
皮目を外側にサンドしてから網脂で包んでいます。
こうすことで淡白な味質をしっとり仕上げます。
ズッキーニのピュレと生クリームを加えた白いサルサビアンカで
渓流をイメージして大理石のお皿に敷き
そこにクレソンを散らし、最後にクルミとサマートリュフで森の香りをプラスします。
ワインはソムリエ佐藤が、それぞれにピッタリな白やロゼを合わせてくれました。
特にロゼは面白いんじゃないかな。
鱒の料理は僕のピエモンテの思い出。
あのペッリチェ渓谷を思い浮かべる組み合わせでした。
次回はパスタ2品をご紹介いたします。
お時間あればまた覗いてみてくださいね!