長野県伊那より届いた熊。今回は香味野菜と茹で上げるイタリアの定番調理 ”ボッリート” です。
皆さんそのクセなく旨味たっぷりなテイストに驚かれています。
そしてとにかく良いスープが取れます!
この一皿はこんな風に出来上がります。
↓
あらかじめ塩をしっかりと馴染ませた熊肉を
野菜やスパイスと共に茹でます。
煮上がったら、そのスープの中でゆっくりと冷まします。
漉したスープに煮詰めたマルサラワインを加え、
付け合わせの根菜に火を通します。
50℃くらいまで冷まします。
お皿にポルチーニ茸とトマトのピュレソースを敷きます。
伊那の天然キノコのズボーと松茸を加えゆっくりと90℃まで。
そのスープから付け合わせを取り出し盛り付けます。
お皿の中央に熊肉を盛ります。
スープは溶いた卵黄と混ぜああせ
ゆっくり加熱しトロ〜ンとさせ、肉にかけます。
まわりには *クーニャ(コーニャ)を散らします。
ローストした蕪菜と薩摩芋のフリットを散らして完成です。
畑と森にあるもので構成した一皿。
熊が住む森のイメージ。
長野県では熊は基本的には麻酔をかけ、
山の奥に返すそうです。
その際にナンバリングをしておくのだそうで
幾度も里に下りて来てしまう熊のみを仕留めるのだそうです。
本来は人間の都合でこうなってしまった訳で
こういう話は本当に複雑ですが
貴重な命はありがたくいただきたい。
そして料理人として、なるべくその素材にとって
本来の存在をイメージできるような
そんな仕立てで素材のテイストを引き出したいと考えております。
*クーニャ・・・
コーニャとの中間くらいの発音です。
ピエモンテ州のランゲ地方に伝わる
ブドウ農家のジャムです。
ブドウの大産地のランゲ。そこでの沢山のブドウのジュースに
これまたその畑の廻りに育つ、洋梨やリンゴ、ヘーゼルナッツやクルミを
スパイスと共にじっくり煮込みんだもの。
今ではワイナリーのお婆ちゃんが仕込む事が多いそうです。
今回は長野県の、はすみふぁーむさんのブドウジュースで仕込んでみました。
現地のスタイルでボッリートに添えてみました。
キノコにもよく合いますよ!
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