長良川で捕えられた天然の鴨です。
捕えらえ、絞められ、直ぐに送っていただいておりまして
非常に状態が良いです。
ウチの方でも熟成に入る前に直ぐ内臓をソースにと仕込みます。
内臓は鮮度が良いと風味豊かで甘みもたっぷりです。
時間が経つと、どんどん酸化していき、直ぐに酸味が立ちます。
そうすると繊細なフレーバーは消え、甘みも消えます。
正にワインと同じ。
それがメチャメチャ急加速
(いや、ワインも本当は急加速にダメージを受けます。内臓類と同じようにワインも扱いたいですね。)
捌いた鴨の骨も直ぐにブロードをとります。
モモ肉などは塩を振って1日置いてコンフィに。
胸肉は脂側のみ塩をして、数日寝かせます。
とにかくこの時期の鴨は美味しいですが、適切な処理をすると
その旨味、風味がより際立つ気がします。
終わりはないので、まだまだそのあたりはブラッシュアップしていきたいです。
ローストした胸肉とモモ肉のコンフィ(画像は試作会ようでしたのでコンフィは乗っておりません)に添えるのは、甘さ絶頂の増田さんの長葱のグリルマリネ。
赤ワインとこの鴨のブロードベースの内臓ソースと白カビチーズのソースを敷き
京都の原了郭の黒七味(今ではポピュラーになった黒七味の御本家ですね。画像は通常の七味です。)をかけます。
チーズの脂肪分と熟成香とマッチし、新たな風味が生まれます!
最後に今が旬の黒トリュフ。
甘い香りです^^。
綺麗事と言われそうですが、天然の命を頂くわけで、
「美味しいから食べに来てー!」って言うのはちょっと気が引けます。
でも天然の素材の素晴らしさをお伝えできれば
食文化も今よりもより良い方向に行くのではと考えております。
ですので時間があれば、この鴨の捌いておりところなども
アップしようかと思っています。
それは、私たちが肉を食べるということは必ずその工程があり、
それを感じ知ることで、"食” というものもより大切にされていくかと思うので。
とにかく、野生の素材の美しさを感じて頂けたら幸いであります。