ただいまの全コースです。
もう3週間くらい作っているお皿や
数日前に完成したお皿などもあります。
では
まずはアミューズ。
「リコッタと山羊のフロマージュブランと野花のトルティーノ・サラータチーズのソース」です。
これはヴァルド料理そのままで、畑などに咲く野花をふんだんに詰め物に加えます。詰め物はプラ山のフェルミエで作られていた山羊のミルクのジュウンカというリコッタと卵だけ。
ジュンカは手に入らないので岡山県のルーラルカプリ農場のフロマージュブランで代用しております。が、これがかなり美味しい!!!
小さなトルタでスタートです。
次はしみじみ汁です。いやスープか(笑)
筍を茹でた時のスープにスッポンと鶏のスープも加えました。
あまりグーッとは詰めず、筍の優しい風合いをお楽しいただきます。
温まってください!
冷前菜で、7年育った旨味たっぷりの信州鮭とホワイトアスパラガスのテリーヌです。
今月から登場のじろえむ卵(こちらはまたご紹介いたします)とヘーゼルナッツオイルのマイオネーゼとその卵の半熟卵。そしてサラダと岩魚の卵の塩漬け(キャビアのようです!)を添えています。
この料理、いろいろ乗っていますが、どれも大切な要素で、今回のコースのお皿がそれぞれメイン食材が主役のボーカルのライブなら、このお皿だけビックバンドって感じです。すでに大変ご好評いただけております一皿です。今までのフィオッキらしい料理だと思います。ウチの鉄板!
温かい前菜はまず、エスカルゴ。
野山に住むエスカルゴをイメージして。
セロリとバーニャカウダソースのピュレとほうれん草のピュレ。ポレンタ、ラディッキオの酢漬け。エスカルゴの煮込み。上からほうれん草のロースト。
良い土の風味をお楽しみください。
「ヴェネト州産ウサギのロースト そのスープとヴィンサントで炊いた筍とウド」
こちらは仕上げにギリギリまで煮詰めた煮汁に柚子を投入。一気に和風味になったところにエキストラヴァージンオリーブオイルを速水モコミチさんくらい多めに加えます。(高いところから?)
すると柑橘とオリーブオイルでまた一気にイタリア。
ウサギのゼラチンで温度を下げながら混ぜると、トロ〜〜〜っと
乳化したソースになります。
ペコリーノチーズのテーゴレクラッシュをアクセントにしています。
さー、パスタです。
おなじみのスパゲットーニです。
シンプルに炊いたスッポンんとそのスープに菜の花を加え火を通し、バター少しとオリーブオイルを加えてパスタを絡めて上からカラスミとローストパン粉で仕上がり。
スパイスやらはスッポンや菜の花のテイストが隠れないように加えています。
スッポンのスープをかなり吸わせたパスタ料理で、冷めてくるとお口の周りがベタベタになります。お早めにお召し上がりを。
次は苺とフキノトウのリゾットです。
これもフィオッキでは定番化してきました。
生ハムのブロードで炊いたリゾット。
苺、クリーム、チーズ。
鉄板の美味しさです。
そして新たなスペシャリテ
「牡蠣、森の香り」です。
牡蠣は森が育てる。
山から流れてくるフルボ酸鉄が海でプランクトンを増やし、牡蠣が太って美味しくなります。フルボ酸鉄は枯葉の中、腐葉土に含まれています。
猪のスープに、ポルチーニ茸の戻し水、ジュニパーベリー、微量のゴルゴンゾーラチーズとニンニク、クリームやバター。熱いこの鍋に牡蠣を入れたら火を止めて数秒。取り出し、スープを加熱。また火を止めて、牡蠣の反対の面を入れて数秒。これを何度か繰り返し、牡蠣の表面が火が通っていて、中心は冷たくなくったくらいの温度。ほぼ生です。
仕上げにはオイルっぽい香りが強い春のトリュフ、ビアンケットを。
石灰土壌で育った赤ワインがよく合います。
肉料理は天然の鴨をご用意しております。
もうすぐ終わりです。
画像はオナガガモ。胸はしっとりと。腿は力強く。
マイルドに辛いカンズリとシェリーヴィネガー、この鴨のフォンのソースをちょびっと付けながらお召し上がりいただきます。
お口直しは主に北海道の中標津にある山本牧場から届く新鮮なグラスフェッドミルクの柔らかいジュレです。
甘さは少しの蜂蜜だけ。
美味しいオリーブオイルと塩だけでお召し上がりいただきます。
日本では珍しい完全放牧で草を自由に食べたノーストレスな牛達のミルクは
ちょースッキリだけど甘いミルクなんです。
デザートは山口県の山本柑橘園から届いているユーポンをグラタンにしました。
マルサラワインやパスティスを効かせています。
焼きあがったこのグラタンの上から
生胡椒を加えたチョコレートのジェラートを添えています。
温かくて冷たいドルチェです。
鴨が後少しで終わりですね。
今回もぜひお試しいただきたいコースとなりました。
お昼もご用意できます。
詳しくはホームページをご覧くださいませ。