営業形態を変更した理由

最近は増えてきました「コース料理の一斉スタート」

お客様には「〇〇時から料理スタートなのでその時間までにお越しください」
という形態。

お任せコースの店ではスタンダードになりつつある?は言い過ぎですかね。

当店もこの4月よりその形態とさせて頂きました。

でも、コックさんなどのレストラン関係者さん以外の方は
「なんで???」
だと思います。

ちょっと不便ですもんね。。。

そこで、コース料理一斉スタートにした理由を少しご説明させていただきます。

まず、料理をよりスムーズにご提供したいという「時」の問題です。
調理場内ではバラバラの時間にオーダーが入って来ると、あれやこれやの料理を作らねばならず、どうしても料理をお待たせするシーンが出てきます。
一斉スタートですと、やはりその時のその料理に集中でき、スムーズな流れが出来ます。

次に料理の「質」です。
例えば、パンですが、今は生ハムをお出しするコースの中盤でご用意しております。コースがスタートする頃にちょうどパンが焼き上がり、熱が落ち着きほんのり温かい頃にちょうどパンをお出しできるようになりました。
デザートのジェラートも、メイン料理が出来上がる頃からアイスクリーマーに入れて作り始め、デザート時には本当に出来立てのジェラートがご提供できるようになりました。出来立てのジェラートは滑らかで空気も沢山含んで格別なテイストです。
ローストする山菜もお皿に盛り付けるその時にオーブンで焼き上がります。
そしてホールでも、その山菜の香り。仔羊のローストの藁の香り。スッパ・バルベッタのスパイスの香り。それらが混じる事なくお客様はその料理のその香りに空間ごと包まれる事になります。

ドリンクのサービスがペアリングかボトルワインでのご提供となったのも、一重にお待たせしないためです。

ワインを飲む方も飲まない方も、少しの方も、多く飲まれる方も、同じテンポでコースを進行したいです。グラスワインのやりとりがあると、そこでサービスマンは1人付きっきりのサービスになります。そして他のテーブルのサーブは遅れます。
ペアリングコースにして、予めの準備により皆様にスムーズにご提供できるようになりました。

そして僕がお客様には料理の説明に上がらさせて頂いたり、時にはお客様同士が仲よなられることも。

時、質、人。大きく分けてこの3要素の改善にて、お食事スタートの時間を決めさせていただきました。

ご不便をお掛けしますが、ご来店いただければ以前より楽しくなっていると感じていただけると思っております。
ご理解を頂けますと幸いです。



※現在のパンは、天然酵母で全粒粉が40%くらい入っていて、生地の発酵と熟成に時間をかけて旨味を出しています。少し味が強いので、コースの中盤からご用意しております。
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by ryo_horikawa | 2019-05-05 21:18 | お知らせ

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