ナマコのアミューズ

沼津の仲買さんから、今回は魚類と一緒にナマコも入れて頂きました。
馴染みのあるその名前ですが、
容姿は決して馴染みある物ではない食材です。
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内蔵を開くと海水があふれ出てきます。
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この内蔵類は “このわた” や “このこ”です。
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腸(このわた)は指でしごくように洗って、かるく塩をします。
写真の上がこのわたで、下がこのこです。
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内蔵が無くなっても、
またもとの形に戻ろうとする生命力は驚きです。 
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内蔵を取って洗ったら、
そのままスライスしてコリコリした磯の味を楽しむのが一般的ですが、
中華料理にナマコ煮があるように、煮ても美味しいので
スープの様な、煮込みの様な “ヴェッルタータ” を作ってみました。

まずは野菜と炒めてブランデーやヴィネガー、ワインなどを加えて煮込みます。
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煮えたナマコを取り出しカットして
スープには生クリーム、バターを加えて滑らかなピュレにします。

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スプマンテにピッタリの味なので、アミューズの一品として登場予定です。




他には大きな水ダコや
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細魚(サヨリ)などが届きました。
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骨はいつものように干します。(今回は個性を生かし頭付きです)
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当店ではズッパ、パスタ、メイン料理では
イタリアの味をなるべくそのまま伝えたいと考えており、
コースの前半ではイタリア料理でありながら
豊かな日本の海の味も楽しんでいただきたいと思っています。

特に個性的な魚介類は南イタリアを旅したことを思い出しながら、
あれこれ考えて料理をするのがとても楽しいです。
by ryo_horikawa | 2008-01-22 11:58

祖師ケ谷大蔵     イタリア料理フィオッキホームページ       http://www.fiocchi-web.com/main.html是非ご覧ください


by ryo_horikawa