仔山羊料理 (2)
2008年 02月 24日
パスクワ(復活祭)の頃に作っていた料理です。
この料理は仕入れの段階から、シェフのワルテル氏に教えてもらいました。
山羊を買いにいくから一緒に行こうと言われ、ついて行くと・・・
レストランがあるトッレ・ペッリチェ村のはずれに
小さな市が出ていて、そこにトラックが2台、
仔山羊と仔羊が何頭か乗っていました。
シェフは羊飼いと話してどれにするかを決めていました。
そして数日後、毛皮の剥ぎ取られた仔山羊が届きました。
何ともイタリアらしい仕入れであり、
そして活きている肉体から目利きする、地場料理の素晴らしさも痛感しました。
今回は当時の料理をなるべく忠実に再現する事をテーマにしています。
盛り合せの内容は・・・
まずはフリッポーの定番料理 “仔山羊での藁包みロースト” と
“ストゥッファート・ディ・モントーネ” そして
“プルスティネンガ” の盛り合せです。
どれもこの地の郷土料理であり、そして山羊を一頭丸ごと余す事なく使う、
何ともイタリアらしい素敵な料理です。
その中でも個性的なのはなんと言っても“プルスティネンガ”
これは仔山羊または仔羊の内蔵を煮込んでその血でつなぐ料理。
昔、農民は正肉を売って自分たちは内蔵を食べていたという農家料理。
日持ちがして栄養満点、そのうえワインにも良く合うまさに土地の知恵料理です。
作り方を少しご紹介・・・
内臓類(レバー、ハツ、タン、キドニー)を小口に切り、
同じく小口に切った野菜と数種のスパイス、赤ワインで2日間つけ込みます。
その後液体と肉類に濾し分け肉類はソテーして、
マリネしていたワインで煮込んでいきます。
最後に血を混ぜ、火が通ったら味を整えて出来上がり。
残念ながら山羊の血は出荷が出来ないと言われ、ここでは豚の血を使いました。
試食すると、
やはりポレンタとの相性が良く、スパイスもバランス良く仕上がりました。
煮込みで素朴な料理ですが、
地場料理の基本である、鮮度の良い食材あって始まる料理だということを
再認識させてくれる美味しさでありありました。
とにかく今回はフリッポーにいたあの時にかなり近い肉質が入った事もあり、
あの時の味にこだわりたいと思っています!
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