5月の肉(2)
2008年 05月 03日
今回の仔豚、非常に肉質が良いので、
調理では丁寧にゆっくりと適切な火入れをした上で
少し火をしっかりめに入れてあげる、そんな焼き加減を目指します。
イタリアに居た時に強く感じた事ですが、
良い白身の肉は少々火が入りすぎても美味しい、という事。
これには肉の味はもちろんの事、解体時や流通時の温度などからくる、
肉質にも大きなポイントがあると私は思っています。
力のある大地から育った植物を食べる動物の肉
そして地場で消費される自然な姿、
良い肉の食文化が北イタリアにはありました。
最近は日本でも生産者さんたちや、それを探す業者さんの努力などで
素晴らしい肉が入る様になりました。
しかも日本という個性を感じる肉が。
“イタリアのそのままの肉を使いたい” という気持ちもありますが、
肉質や味が良ければそれで十分。
むしろ日本でイタリア料理を作る以上、それが自然な姿な気もします。
少し話はそれましたがこのアグー仔豚、
味を一言で言うなら『マイルド』でしょうか。
優しく濃い、そして甘いと言った感じで、意外と赤ワインにも合います。
もちろん濃い白やロゼも高相性です。
こういう食材はいつも本当にワクワクします。
やんばるの今帰仁村の方々に感謝です。