夏の特別メニュー(1)
2008年 07月 21日
ギラギラした太陽、正にそんなイメージのこのところの毎日。
当店のメニューも衣替えです。
夏のメニューといってもテーマはさまざまで、今回の当店のテーマは
“清涼感とスタミナ” です。
この二つは必ずしもすべてのお皿に込められている訳ではなく、
お食事の前半で清涼感、後半でスタミナ、
というコースならではの表現をテーマにしています。
今回のコースの前菜は
“ハモの冷菜 ライム風味のそのスープのゼリーと胡瓜のサラダで”です。
イタリア料理を感じる仕立てを試みました。
今回は沼津から届いた活ハモです。
この湿度が高い日本の夏、“スタミナ” と一言にいっても自身の体を
食欲とリンクさせるのは、なかなか難しいものです。
この時期、この作業に欠かせないのが元気野菜です。
増田農園の野菜がいろいろな事を問いかけてきます。
『この野菜でこんな料理はどう?』とか
『そこでこれを合わせてこんな風にキレを与えて全体を繋いでみたら』などなど。
たぶんそれは野菜に力があって、素直な美味しさと個性があるからだと思います。
夏野菜は鮮度が一番!と思い
最近は増田さんの畑に野菜を引き取りにいくことが多いのですが、
今朝、お邪魔した際に痛感した事があります。
それは、“元気な野菜は元気な人が作っている” という事です。
今朝、サンサンと照る陽の下でいつもの様に畑仕事をしている増田さん一家。
そしていつもと変わらぬ素敵な笑顔と情熱な瞳の治子さん。。。
私の仕事は人に元気に、そして幸せになっていただくことです。
私自身が幸せであり、治子さんのように
元気で思いやりのある人間で無ければならないのだと、改めて教えられます。
いつも大変そうな農園のお仕事を見ていると、何か自分に手伝える事は・・・
などと思ってしまいますが、
たぶんそれは増田さんは望まない事だなぁと思い、口にはしません。
その時間があるのなら、私は増田さんの野菜を使いながら、より良い料理を作り、
一人でも多くの人に美味しさを伝えなければいけないのだと思います。
トンボ帰りの畑も
アクセルを強く踏めるバイタリティをまた一つもらった気がしました。