夏の特別メニュー (2)
2008年 07月 24日
今日は “土用の丑の日” 当店でも夏の特別メニューで鰻料理を作っています。
“国産鰻の赤ワイン煮込み 茄子と万願寺唐辛子のビステッカ添え” です。

今回のコースのテーマの “清涼感とスタミナ” のスタミナ料理です。
この季節になると毎年作る料理ですが、
今年は付け合わせに採れたての増田農園野菜の香りもプラスしています。
和食では絞めたてを調理するのがセオリーのこの鰻。
これは鰻の蒲焼きなどでのフワフワの食感の美味しさにあると思います。
しかし私の中のイタリア料理イズムでは2日くらい寝かせてから調理します。
それは赤ワインで煮るにあたって、この方がしっかりと味が出る、
というか味のバランスが良くなるからです。
この料理、魚の赤ワイン煮だからといって、
軽い爽やかな赤ワインが合うとは限りません。
白ワインなら、土壌の表現が前にでたしっかりとしたものや
赤ワインなら、良くある、湿った土の香りを持つ
ボディのあるものなどが良く合います。
“土用の丑の日”に鰻を食す文化の始まりは、
江戸時代に夏に商売がうまくいかなかった食べ物屋が
蘭学者に相談にいったところ、丑の日に『う』のつくものを出せ、
といったところ、店が大変繁盛した事からだそうで
深い意味というより、五行思想に基づく言い伝えからきた事のよう。。。
しかし、この暑い気候の中、濃い味わいのこの魚を習慣上とはいえ食べたくなり、
“土”がキーワードな料理とワインの相性は
単なる“言い伝え”というより“五行思想に基づく食文化”と考えてしまうのは、
宇宙に浮かぶ地球に生きている私だからなのでしょうか・・・。
そんな事を考えていると今夜は寝付けなそう。。。
眠り薬はスコッチと葉巻になりそうです。