スタッフ紹介(2)
2008年 04月 30日

簡単なプロフィールは・・・
新潟で生まれ育ち、サッカーに明け暮れながらも
めでたく早稲田大学に入学し上京。
大学卒業後、 目黒区のイタリア料理店で勤務。
昨年夏にフィオッキに入社。
目黒区で働いている頃から、当店に何度か彼女(現:奥様)と食事に来てくれていて、
ワインと食事を二人で楽しんでいる素敵なカップルだなぁ、
と思っていたら・・ 突然「ここで働かせてください」 の一言。
当時スタッフの枠は埋まっていたものの、
“フィオッキを好きでいてくれることが一番” と思い採用を決意。
この半年間を振り返ると、サッカーと受験勉強で鍛えたガッツと
持ち前の素直な性格で日々成長してきてるなぁ、と思います。
そんな彼もめでたく今月結婚!
奥さんをもらい幸せな彼、さぞかし頑張ってくれる事でしょう。
ちなみに彼はソムリエを目指し勉強中です。
皆さん、応援(プレッシャー)をヨロシクお願い致します。
生しらす
2008年 04月 24日
“春真っ盛り” といった魚介類が沼津港より届いてきています。
トロール漁でのスカンピや、旬を迎えつつある鯵、

そして桜海老や生シラス。
朝揚がった生シラスはピッカピカです。

我慢できずに、この日のまかないは生シラス&桜海老の “二色沼津丼”

下には少し甘くした醤油で練った海苔
上からも少し醤油をたらして、生シラスには生姜を少し
美味しかった〜。
他には・・・
ゆで豚と玉葱の冷菜と、鯵の血合いのつみれ汁。
制作者は当店の和の鉄人、右田です。
洋食まかないも力を付けてきた彼のまかないは
いつも安心して食べられます。
ところで最近、日本人が慣れ親しんできた魚が
日本の食卓にのぼりづらくなっている事をよく耳にします。
世界一とされる日本のマグロや真鯛などは流通の発達により
海外へ輸出され、値が高騰しています。
素朴で美味しい生シラスもいつしか、高級品になったり、
数が減ったりで、食べる機会が少なくなっていくのでしょうか...。
海を汚さない事、私たちの幸せのテーマの一つです。
ワイン会 再び・・・
2008年 04月 17日
また当店で夜中のワイン会を行いました。
今回のテーマはヴェネト州。
水の都ヴェネツィアのある州です。
私自身、イタリア修行最初の地であり、当時残したレシピノートと
イタリアの地方料理の文献を読み返しながら
当時の思い出と共に、楽しく料理を作れました。
メイン料理では茨城県土浦の二宮さんが育てた鴨のローストを作りました。
中骨を抜いた後
中に、仔牛肉やサラミ、アマレッティ、パン粉などを詰めて
糸で縫い閉じます。


フライパンで全体をこんがり焼いて
ハーブと共にアルミ箔にくるんで低温のオーブンへ



ソースは
サラミとレバー、黒胡椒のペヴェラーダソース、ヴェネト州の代表的な料理です。
今回は参加して頂いたワインインポーターさんたちのご協力により
多数のワインを試飲する事が出来ました。
ヴェネト州はイタリア有数の代表的なワイン産地。
そしてフルボディの赤ワインではなんと言ってもアマローネが有名で
長期熟成にも向くこのワインが今回のメインワインとなりました。
マージ社のトップクリュ
“レチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラ・マッツァーノ 1974” です。

バローロの古酒とはまた違った、熟した深い甘い香りが立ち上がり、
今まで体験した事のない素敵な風味でありました。
やはり奇麗に熟成したワインはすごい!
しかしながらこういった古酒を飲む事により
フレッシュなワインの美味しさも再認識出来ます。
ワインって本当に楽しいです。
今回は料理を作るのとお喋りに夢中になり
写真があまり撮れませんでした...。
次回はもっと会の様子の画像をアップしたいと思います。
それにしても、皆仕事の後なのに朝方まで熱く語っていました。
(何人かの方はお疲れの様子でした^^)
次回はトスカーナを考えています!
2008 春 今月のおまかせメニュー
2008年 04月 08日
四季に料理のテーマを一言で付けるなら、
夏は “キレ” 秋は “深み” 冬は “コク” そして春は “香り”です。
春の食材、特に野菜と触れ合うと、
冬の間ジッとしていた大地が日の光を浴びた若芽に
一気に力を与え、強く、それでいて爽やかな香りを生み出している、
そんな気がします。
今回のおまかせコースでは・・・
まず最初にアミューズで春を感じて頂ける物を、
冷前菜ではその日の美味しいお刺身のお魚でのカルパッチョ。
そして温前菜では
「本マスの網脂巻きローストとタンポポのサラダ サルサ・バネッで」

海に面していない州の魚料理はやはり川魚で
川の横のタンポポと庭の鶏が朝産んだ卵でサラダにする、
オイルはオリーヴが少ないこの地域ならではのクルミオイル!
魚には豚の網脂でしっとり感をだす。
まさに山の魚料理です。
(鱒に網脂を巻く事について、当時私がシェフのワルテル氏に
「これも郷土的な技法?」 と訪ねたところ
「僕のオリジナル!」 とウインクしながら言っていました)
肝心の本鱒は函館で採れるもので、サーモンより脂が少なく
香り、味はしっかりしていて毎年使う、お気に入りな食材です。
パスタでは春の香りの4番バッター山菜と漁が始まった桜海老です。
「桜海老と山菜のタリオリーニ」

今回はいつものタリオリーニと少し食感を変えています。
本鱒の前菜とこの桜海老のパスタはロゼも良く合います。

パスタ二皿目は毎年恒例の
「新牛蒡のフィオッキ 鴨の燻製と白髪葱、バルサミコ酢のアクセント」です。

二つのパスタ料理とも、食材の組み合わせでは和と伊のコラボレーションですが
いざ口の中に入るとイタリアになります!
セコンドピアットは
「イベリコ豚ホホ肉とホワイトアスパラガス、筍の炭火ロースト」です。

そして頬なのにそれほど固くなく美味しい!
筍の食感とも高相性、鉄分もあるので赤ワインでも楽しめます。
デザートでは黒胡麻とマスカルポーネチーズのセミフレッド 苺の付け合わせ

苺のソースとシャーベット、薄い焼き菓子を添えた当店の春の定番デザートです。
今回のコースを考えるにあたり、
お食事してくださる方々が、お互いに新しい季節の訪れを感じ、
ワインと共にそれを共有しながら楽しい時間を過ごして頂けたら・・・
そんな想いを込めた今回のメニューです。
春の増田農園
2008年 04月 04日
いつもの増田さんの野菜は宅急便で送って頂くことが多かったので
気になっていた春の畑にやっとおじゃますることが出来ました。
当日はとても晴れて暖かく、最高の畑訪問日和。
早速、野菜を見せて頂きました。
まずはこれから大きくなる可愛いレタス。

もっと可愛いのがこのトウモロコシの芽。
これが人の背丈より大きくなると思うとなんとも愛くるしいものです。

ハウスではチーマ・ディ・ラーパ(菜の花)の菜花が咲き、種もできていました。
小さなインゲンみたいです。味はやはり菜の花に近い味でした。

ハウスの前のアーモンドの木が咲いていました。桜にそっくりです。

そして最近、都心部ではあまり見かけなくなった、春の代名詞的存在のつくしです。
土から顔を出したてのものを探すのにかなり夢中になりました^^



全体的に畑は野菜の入れ替え期でこれからといった感じでしたが、
そんな中、春カブや玉葱、マスタードグリーン、水菜などが元気に育っていました。
そして今回のちょっとしたお目当てのタンポポ。



大きい畑の横の土手に生えていました。のびるなんかもありました。
タンポポは今が旬の本鱒とゆで卵とのピエモンテ風サラダにします。
増田さんの自然に極力逆らわない農方は
力強い野菜の味と共に、とても季節を感じます。
お皿の上で大地の春を感じて頂けたら・・・
畑に行くといつも新しいメッセージを頂いて帰ってこれます。